土地利用計画の問題点

この図の原図は「中城湾港泡瀬地区開発事業の概要(沖縄市、沖縄県、沖縄総合事務局)」から引用

問題点(赤)は、泡瀬干潟を守る連絡会が挿入。

●ホテル1〜ホテル4、コンドミニアム、コテージの計画があるが、沖縄市の実施したアンケートの結果によれば、立地希望のホテルは1社で、それも確実性はない。

●住宅地1、住宅地2はホテル従業員の住宅なので、ホテルが無ければ、住宅地も需要が無い。

●海洋研究施設用地は設置する主体が無い。(琉球大学が設置する予定となっているが、琉球大学は計画なし)

●栽培漁業施設用地は設置主体の中城湾地区漁業組合連合会(会長:仲宗根正和沖縄市長)が設置計画はない、と言っている。

●主要な施設は「絵に描いたモチ」であり、人工海浜、マリーナだけが一人歩きしている。

●人工海浜の場所は、水深6〜8mのところであり、完成して後、砂の流出・補充などのメンテナンスに莫大な費用がかかる(沖縄市の負担になる)。また、この場所は、新種、貴重種・重要種が生息している場所であり、それらの貴重種を生き埋めにして「沖縄市にも子どもが泳げるビーチがほしい(子どもの夢)」という子どもの要望?で人工海浜を創ることが本当に必要なのか?

●泡瀬漁港に隣接して昔から営業している沖縄マリーナがある。新しくできるマリーナと競合する可能性がある。

沖縄マリーナは埋立に反対している。地元企業をつぶすのか? 東海岸のマリーナは、「佐敷マリーナ」がすでに潰れるなど、繁盛していない。

●客船埠頭の予定があるが、ホテルも無いのに客船が来るあてはない。隣接の新港地区の西埠頭に台湾の客船「アクエリアス」が寄港したことはあるが、メリットがないということで来なくなった。代わりに自衛艦がたまにきて沖縄市は大歓迎? 客船埠頭も自衛艦の寄港地として活用するのか?

●トカゲハゼ、クビレミドロを移植・移動する場所として「人工干潟」を泡瀬総合運動公園側の外周緑地に造る計画が進められているが、そこは少し深い「サンゴのレキ場」であり、「泥干潟(トカゲハゼ)・砂干潟(クビレミドロ)」として維持するのはきわめて困難である。

●多目的広場は、米軍の制限陸域のため「芝生を植えた広場」として利用できるだけであり、隣接する「住宅用地1」の一部も米軍の制限陸域になるため、住宅用地としては問題がある。

●残るのは「複合商業施設(沖縄市)」「専門学校(民間)」「海洋療法施設(民間)」等だけであり、莫大な費用(沖縄市負担約270億円、沖縄県全体約654億円)をかけて、しかも貴重な自然を破壊して、埋立てる必要があるのか。

●「マリンシテイ泡瀬=楽園島(ゆがふじま)」はバブル期の発想であり、「絵に描いたモチ」であり、実現性がありません。