2005121

沖縄及び北方対策担当大臣 小池百合子様

内閣府沖縄総合事務局開発建設部長 佐藤浩孝 様

沖縄県土木建築部長 末吉 哲 様

環境監視委員会及び環境保全・創造検討委員会委員有志

開発法子・立原一憲・田中幸雄

中根 忍・前川盛治・山城正邦

中城湾港(泡瀬地区)埋立事業における「改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 動物編レッドデータおきなわ」に掲載された生物等の保全についての意見

2005年9 月、沖縄県は「改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物動物編レッドデータおきなわ」を公表しました。

「改訂版レッドデータおきなわ(以下改訂版RDB)」では、これまで評価の対象から除かれていた海産の魚類、貝類についても検討がなされ、多くの種が新たにリストアップされました。その中で、泡瀬干潟と周辺海域に分布する生物については、魚類6種、甲殻類7種、貝類では108種の掲載が確認されました(山下・前川 2005 )。

しかし、環境影響評価書では、泡瀬に分布するこれら生物に関しては、動物相リストが掲載されておらず、種ごとの評価はなされていません。改訂版RDBでは、新たに海産の魚類と貝類を含めることとしたのは、自然環境・社会環境の変化を勘案したためとしています。このことは、泡瀬の自然環境とそこに生育・生息する生物の沖縄における位置づけも、環境影響評価を実施した時点と比べ変化していることを示しています。これまで貴重種・重要種として扱われてこなかった種についても認識を新たにすべきです。これら改訂版RDBに掲載された泡瀬に分布する種については、環境監視調査で生息が確認されているものも含め、その生息状況と、埋立事業がそれら生物に与える影響予測について環境監視委員会及び環境保全・創造検討委員会に報告し、保全策を早急に検討する必要があります。現在進行中の第一期工事区域、特に今年度の工事区域内とその近傍に生息している生物については、このまま工事が進めばその生息地に壊滅的な影響を与え、その種を絶滅に追いやる可能性が危惧されます。

環境影響評価書への沖縄県知事意見では、「工事中に貴重な動植物が確認された際は、関係機関に報告するとともに、適切な措置を講じること」とあり、これまでも希少種・新種等の扱いについては、環境監視委員会に報告され、その調査方法及び保全策等について諮られてきました。

したがいまして、私たち委員有志は、環境監視委員会及び環境保全・創造検討委員会設置の目的に照らし、次のことを要望します。

1.早急に環境監視委員会及び環境保全・創造検討委員会を開催し、「改訂版レッドデータおきなわ」の記載種及び、希少種・新種など環境影響評価書確定後に発見された生物の生息状況を確認し、保全策を検討すること。

2.委員会での検討を得て保全策が策定されるまでは、工事を一時中断すること。

【委員有志一覧】

環境監視委員会委員                        

 開発法子 (財)日本自然保護協会研究担当専門部長

 立原一憲 琉球大学理学部助教授

 山城正邦 沖縄野鳥の会事務局長

環境保全・創造検討委員会委員

  田中幸雄 沖縄海と渚保全会代表

  中根 忍 やんばるエコツーリズム研究所主宰

海藻草類専門部会委員

   前川盛治 泡瀬干潟を守る連絡事務局長