2005年8月10日
沖縄及び北方対策担当大臣 小池百合子 様 内閣府沖縄総合事務局開発建設部長 佐藤浩孝 様 沖縄県土木建築部長 末吉 哲 様
環境監視委員会及び環境保全・創造委員会委員有志 開発法子・清野聡子・前川盛治・山城正邦
中城湾港(泡瀬地区)埋立事業の
環境監視・環境保全に関する委員会無視の事業者の態度に対する意見及び公開質問状
8月5日、沖縄総合事務局及び沖縄県は平成17年度工事の実施を発表し、8日に工事を開始しました。
しかし、今年度事業の実施にあたっては、7月12日に開催された環境監視委員会ではH16年度の環境監視結果について、クビレミドロの生育面積の減少、海草藻場の被度と生育面積の減少・底質の変化・浮泥の堆積など工事後に環境変化が生じていることを委員から指摘され「工事影響の可能性があるので現時点で保全策を十分検討する必要がある」との意見がだされました。鳥類のデータ分析方法については問題点が指摘され「科学的な考察ができないのに『工事の影響の可能性が低い』という報告はおかしいので修正すること」との意見もだされました。
また、環境影響評価書確定後に発見された希少種・新種・水産資源重要種に対する評価、その保全措置については、環境監視委員会及び環境保全・創造委員会において十分な調査結果に基づき科学的な検討を行い、説明責任を果たすべきとの意見が繰り返し出されているにもかかわらず、全く対応していません。
さらに、環境保全・創造委員会海草藻類専門部会では、手植え移植、機械移植ともに実験結果は、ほとんどのモニタリング地点で不良あるいは壊滅と評価されており、事業として実施した手植え移植も、今後もモニタリングを継続することが重要とするなど、海上工事開始の根拠となる海草移植の成功の評価はいまだ出されていません。
このように、委員会では環境監視・保全について多くの課題が指摘され、科学的な検討とそれに基づく慎重な対応が求められています。それにもかかわらず、委員会の議論を無視し、両委員会開催直後に工事を実施する事業者の態度は、委員会設置の主旨を踏みにじるものといえます。
私たちは、沖縄総合事務局及び沖縄県のこのような態度に対し、抗議するとともに、埋立事業の推進にあたり、環境監視と保全の措置に関する委員会での議論がどのように反映されているのか、文書での回答を求めます。
環境監視委員会委員 (連絡先TEL)
開発法子 (財)日本自然保護協会研究担当専門部長 03-3265-0524
山城正邦 沖縄野鳥の会事務局長 090-4471-0521
環境保全・創造委員会委員
清野聡子 東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学科助手 03-5454-6793
海藻草類専門部会委員
前川盛治 泡瀬干潟を守る連絡事務局長 090-5476-6628