2006年10月13日

沖縄県知事 稲嶺恵一 様

環境政策課長 様 

自然保護課長 様

 

泡瀬干潟を守る連絡会

                     共同代表 小橋川共男 漆谷克秀

 

泡瀬干潟、海域に生息する2種の新種の保全について(要請)

 

泡瀬干潟・海域では,新種のホソウミヒルモ,ニライカナイゴウナなどいくつかの新

種と考えられる生物が確認されているが,今年に入って泡瀬に生息する2種の生物、ユ

ンタクシジミ、ヒメメナガオサガニが,別紙「記者会見」資料に示すとおり、正式に新

種記載された。泡瀬干潟・海域が学術的にきわめて貴重な場所であることが改めて証明

された。

ところで、この泡瀬干潟・海域で国・県(港湾課)は埋立事業を進行している。私た

ちはこれまで、幾度となく世界に誇る貴重な場所での埋立事業を「中止・中断」するよ

うに要請してきたが、事業者は要請を顧みず事業を強行している。

この度、泡瀬干潟・海域に生息する2種が新種記載されたが、ヒメメナガオサガニに

ついては、泡瀬が模式産地であり、ユンタクシジミは石垣島名蔵湾と泡瀬の2箇所が生

息地であり、泡瀬の学術的価値は高く、模式産地は保全されなければならない。

事業者・沖縄県はあらためて,泡瀬干潟の生態系の重要性を見直すべきである.また,

これらの2新種の泡瀬における生息分布状況を詳細に把握し,充分な保全策を講じるべ

きである。以下の要請をする。

要請

 

1.        泡瀬海域で採取され、新種として認定されたユンタクシジミ、ヒメメナガオサガ

ニについて、事業者は埋立工事区域及びその周辺で未だ確認していない。2新種の生息

分布調査を早急に行い、保全策を講じること、そのために工事を「中断」することを、

事業者(国・県港湾課)に要請すること。

2.        事業者はアセス書で、知事意見に基づき、新種等の保全について次の約束をして

いる。その約束を履行させること。

  

沖縄県知事意見:工事中に貴重な動植物が確認された際は、関係機関に報告するととも

に、適切な措置を講じること。

事業者見解:工事中に天然記念物指定種や「レッドデータブック」、「レッドリスト」等

の掲載種、その他貴重種・重要種に相当する種で、環境影響評価書に記載されている動

植物種以外の種の存在が埋立てに関する工事の施工区域内若しくはその近傍で確認され

た場合には、関係機関へ報告するとともに十分調整を図り、その保全に必要な措置を適

切に講じます。

 

3.        今年度の工事現場周辺には、トウカイタママキ、フジイロハマグリ等絶滅危惧種

の貝が生息している。また、「アワセカニダマシマメアゲマキ」(仮称、新種の貝の可

能性あり)や「ウミウチワ属の1種」(日本新産の可能性あり)も生息している。事業者

はその確認も行っていない。それらの種の保全についてもアセス書の約束を履行するよ

うに、事業者に要請すること。

4.        県は、事業者への公文「改定・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(動物編)」

への対応について(「文政第173号 平成18425日」)において、「・・・種の

保全が図られるよう、必要に応じて、・・・・、保全措置を講じるよう配慮願います。」

としている。

しかし、事業者は、埋立予定地内の絶滅危惧種について、保全策を講じないまま今

年度の事業を推進している。

アセス書での知事意見は「・・適切な措置を講じること。」であり、事業者の見解は

「・・その保全に必要な措置を適切に講じます。」である。

 

アセス書に基づき、保全策が講じられるよう、事業者に再度要請すること。