サンゴリーフチェック2011年5月14日
泡瀬干潟を守る連絡会、日本自然保護協会
午前:移植サンゴ調査(泡瀬漁港沖・東防波堤内側)
午後:ヒメマツミドリイシ群落(泡瀬地先西防波堤北西部)
参加者:安部、小橋川、吉里、前川、牧志、荒田、有光、前島、岩本、比嘉、前宮
取材参加:沖縄タイムス記者3名
調査結果速報(安部真理子調査結果)
調査年 ヒメマツミドリイシ被度(%)
2005年・・・58.75%
2006年・・・53.75%
2007年・・・51.875%
2008年・・・36.2%
2009年・・・31.875%
2010年・・・26.875%
2011年・・・41.875%
前川盛治(泡瀬干潟を守る連絡会・事務局長)メモ
●この場所は、以前の埋立計画の「アセス書」では、被度10%未満の場所とされ、「保全される場所」ではなく、「埋立地と泡瀬漁港・新港地区を結ぶ航路として浚渫される場所」また、新港地区の浚渫土砂を「ポン浚渫・パイプ輸送」する場所として使われる予定の場所」になっていた。
●2004年、私たちの調査で、ヒメマツミドリイシ群落がかなり大きい面積で存在していることが明かになった。
●私たちの指摘を受け、事業者(国・県)が再調査した結果、ヒメマツミドリイシ群落が約3万uあることがわかった。
●2007年6月、この場所のヒメマツミドリイシの産卵(放卵)が、私たちの調査で確認され、「読売新聞」で大々的に報道された。2008年6月も確認され、NHKのテレビニュースでも報道された。2009年、2010年は「大雨・雷雨」のため、産卵が確認できなかった。
●リーフチェック調査を始めた年、2005年度の約59%から年々被度は減少し、2010年には約27%まで落ち込んでいたが、今年は、約42%と回復傾向にある。
●
これは、2009年10月から工事が「中断」されているため、シルトによる「濁り」がなくなったためかと思われる。
●
この場所は、前の埋立計画では、「航路として浚渫される場所」であった。今回の埋立一部変更手続きでは、「浚渫されない場所」になったのかは、明確にされていない(県港湾課に問い合わせてもはっきりしない)。
●
この調査は今後も継続する。また今年から新たに、いくつかの群落をマークして、定点調査を広げていく予定である。
記事の写真の下に見えるのが、「ヒメマツミドリイシ」(枝サンゴ)です。調査しているのは、安部真理子さんです。
次にこの場所のヒメマツミドリイシの写真、この場所を示す写真を紹介する。
小橋川共男撮影、ヒメマツミドリイシと 海草(リュウキュウスガモ) |
小橋川共男撮影 ヒメマツミドリイシ |
小橋川共男撮影 ヒメマツミドリイシの大きな群落 |
読売新聞記者板山さん撮影 2007年6月、夜10時半頃 ヒメマツミドリイシの産卵 |
読売新聞記者板山さんの産卵 |
埋立地と新港地区、航路浚渫、ヒメマツミドリイシの群落地の関係図(事業者資料より作成) 西防波堤(一文字)の左端の北西部の「色が濃いところ」がサンゴ群落、西防波堤左先端の先にある薄い2本のスジが航路浚渫予定場所(ヒメマツミドリイシ群落を分断する航路が予定されている) |