先に、「泡瀬干潟の未来を考える沖縄県民の会」より、民主党本部と民主党沖縄三区立候補者玉城デニー氏に対して、質問状が出されました。
その内容と、民主党本部からの回答を送付してもらいましたので、転送します。
なお、玉城デニー氏からの回答については未確認と思われます。
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民主党本部 ご担当者様  公開質問状へのご回答のお願い

皆さまにおかれましては、日ごろより沖縄の発展のためご尽力をいただき深く感謝しております。
さて、来る第45回衆院議員選挙は「政権選択選挙」とも呼ばれているように、今後の日本の進路を決める重要な選挙となると思われます。
沖縄においても同様であり、沖縄の豊かな自然環境を生かした社会・経済のあり方が問われてくることでしょう。

民主党が平成20年に作成しました「民主党沖縄ビジョン」は今後の民主党の沖縄政策の要となるものと理解しております。しかし、民主党沖縄県内選挙区立候補予定者の方にはこの沖縄ビジョンでの政策と食い違った意見を新聞等で表明しておられます。

このままでは、沖縄県内有権者に適切な情報提供がなされないと危惧し、急ではありますが、民主党本部と沖縄三区立候補予定者の玉城デニーさんに別紙のような公開質問をお願いすることといたしました。

たいへんお忙しいこととは存じますが、今回の選挙の重要性に鑑み質問へのご回答の程、よろしくお願い致します。
申し訳ありませんが、821日金曜日までにご回答をいただきたく思います。

いただきました回答については、インターネット等により、広く共有を図りたいと考えています。なお、ファックスかメールでご回答をいただけると幸いです。

平成21816

泡瀬干潟の未来を考える沖縄県民の会
連絡先省略


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民主党本部 への公開質問

「民主党・沖縄ビジョン(2008)」(200878日)では泡瀬埋め立て事業について『「埋立事業中止」を含めて「一期中断、二期中止」など見直す。』と明記されています。
一方、泡瀬干潟のある沖縄三区での民主党の候補者、玉城デニー氏は 琉球新報2009.7.14 上において、「一区推進(一期)、2区困難」を指示しています。
(引用:「さまざまな意見をとらえた上で「1区推進、2区は困難」と表明した東門美津子市長は評価できる。うるま市洲崎の特自貿との連携も密になっており、中部広域圏での議論が必要。判決には市民参画で取り組んでいる状況が考慮されていない。広域的に取り組んでいくことが市民への情報開示につながる。」 琉球新報2009.7.14

 民主党の沖縄ビジョンと、民主党候補者玉城デニー氏の発言には、かなりの乖離と矛盾が見られます。私たち沖縄の選挙民は戸惑っています。困っています。
 環境は今や国民的関心事です。2010年名古屋では生物多様性COP10も行われます。
泡瀬干潟を始めとする自然観光資源に恵まれた沖縄では、多くの県民が「埋立開発よりも尾瀬や知床のように保全して観光資源化」というこれまでとは異なった開発を望んでいます。沖縄地裁の判決も後押ししています。

 民主党の政権交代と泡瀬干潟保全を重なった夢だと思ってきた私たちは、裏切られたのかどうかを確かめる必要があると思っています。そこで、この質問を書きました。
 このままでは民主党に投票できない、という声を、民主党の沖縄ビジョンは詐欺だ、引っかけだ、という声を、なんとか退けたいのです。

 政権交代して、泡瀬干潟を守る。その夢を実現するために投票できる素晴らしい選挙になると思っていた矢先に、玉城氏の発言によって、暗雲が立ちこめてしまいました。
 私たちの願いは、「はっきりしてほしい」という一言です。
 質問はこれです。「玉城デニー氏が当選し、かつ、沖縄ビジョンに則らなかった場合、民主党本部はどのような措置を玉城デニー氏に処すのか」。
その答えをひとりひとり携え、投票に向かいたいと思います。
8
21日金曜日までにご回答をいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。

泡瀬干潟の未来を考える沖縄県民の会
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衆議院沖縄第三選挙区民主党立候補予定者
玉城デニーさんへの公開質問

「民主党・沖縄ビジョン(2008)」(200878日)では泡瀬埋め立て事業について『「埋立事業中止」を含めて「一期中断、二期中止」など見直す。』と明記されています。
一方、泡瀬干潟のある沖縄三区での民主党の候補者である貴殿、玉城デニーさんは琉球新報2009.7.14 上において、「一区推進(一期)、2区困難」を指示しています。
(引用:「さまざまな意見をとらえた上で「1区推進、2区は困難」と表明した東門美津子市長は評価できる。うるま市洲崎の特自貿との連携も密になっており、中部広域圏での議論が必要。判決には市民参画で取り組んでいる状況が考慮されていない。広域的に取り組んでいくことが市民への情報開示につながる。」 琉球新報2009.7.14

民主党の沖縄ビジョンと、玉城デニーさんの発言にはかなりの乖離と矛盾が見られるので、私たち沖縄の選挙民は戸惑っています。困っています。
環境は今や国民的関心事です。2010年名古屋では生物多様性COP10も行われます。
泡瀬干潟を始めとする自然観光資源に恵まれた沖縄では、多くの県民が「埋立開発よりも尾瀬や知床のように保全して観光資源化」というこれまでとは異なった開発を望んでいます。沖縄地裁の判決も後押ししています。
民主党の政権交代と泡瀬干潟保全を重なった夢だと思ってきた私たちは、裏切られたのかどうかを確かめる必要があると思っています。そこで、この質問を書きました。

このままでは民主党に投票できない、という声を、民主党の沖縄ビジョンは詐欺だ、引っかけだ、という声を、なんとか退けたいのです。

政権交代して、泡瀬干潟を守る。その夢を実現するために投票できる素晴らしい選挙になると思っていた矢先に、玉城さんの発言によって、暗雲が立ちこめてしまいました。

私たちの願いは、「はっきりしてほしい」という一言です。質問はこれです。「玉城デニーさんは当選後、沖縄ビジョンに則るのか否か」。
その答えをひとりひとり携え、投票に向かいたいと思います。
8
21日金曜日までにご回答をいただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。

泡瀬干潟の未来を考える沖縄県民の会
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民主党本部よりの回答

09
0820()1610分   発信:民主党 政調会長室
泡瀬干潟の未来を考える沖縄県民の会
民主党


各候補者がアンケートに回答する場合、原則、各事務所で答えていただくこととしています。但し、各事務所から要請があれば、党本部で回答をつくることもありますが、あくまでも雛形として提示しております。また、党として回答を求められれば、党本部で作成して、回答を送付しています。

 今般の総選挙において、全候補者が共有し、政権をとれば実現するべき政策を盛り込んだものとして「民主党の政権公約 マニフェスト」をとりまとめ、有権者にお配りしています。
 その他、「民主党政策集INDEX2009(PDF1,68MB)」のような各分野における政策を網羅したものや「民主党・沖縄ビジョン(2008)」のような個別政策もあります。
これらの政策は、マニフェストとは違って、次期政権期間中で実施する政策とは位置づけていませんし、全候補者で共有しているかと言えば、そうでないものもあります。
泡瀬干潟の問題については、マニフェストには盛り込んでいません。
なお「民主党・沖縄ビジョン(2008)」には、「一期中断、二期中止」の方針を明記していることは事実です。

 玉城デニー候補の事務所に確認を入れたとこと、民主党の姿勢については十分理解し、支持しているとのことでした。但し、単なる中断・中止ではなく、将来ビジョンを明らかにすることが前提との認識でした。
 いずれにしても、今回の総選挙では政権を獲得して、民主党が提言した政策を実施することが問われています。
政権与党ともなれば、今まで以上に関係者からの意見聴取を丁寧に行わなければならないことも事実です。
党内の意見調整についても同じことが言えると考えます。
泡瀬干潟についても、党内で問題意識を共有する機会を増やしていくことが必要と考えます。県連関係者で話し合う、さらには県連と党本部で意見を交換し合う機会を設けて、党の政策の基本を重んじつつ、しっかりとした対応をしていきたいと考えています。

以上