東門美津子氏当選後の、前原誠司大臣(国交相・沖縄担当相)の発言
2010年4月28日「琉球新報」
東門美津子氏は今度の選挙で、東部海浜開発(泡瀬埋立)事業について、「土地利用計画に経済的合理性がないときは、事業を推進しません。」と公約しています。
沖縄市の1区の土地利用計画見直しについては、沖縄市案を2010年3月末までに策定し、国に提出するとしてきましたが、5月5日の現時点で、国に提出できる状況にありません。
経過
1.
沖縄市、市民部会案決定:2009年12月3日
2.
沖縄市、専門部会、2案を決定:2009年12月24日
3.
沖縄市、専門部会、最終案を決定(スポーツコンベンション拠点案):2010年3月3日
4.
沖縄市長選挙
(1)4党と東門美津子氏、政策合意:「土地利用計画に経済的合理性がないときは、事業を推進しません。」
(2)投票日(4月25日)までに沖縄市案を策定する。
(3)投票日までは、沖縄市案を発表できない。
5.当選後の「琉球新報」「沖縄タイムス」のインタビュー記事(4月27日)
「任期中(5月11日まで)に国に出せるようにしたい」(新報)、「遠くない内に市民や市議
会、支持政党に説明した上で、国に提出したい」(タイムス)
6.
東門美津子氏の1期の任期は、2010年5月11日まで。
あと、6日で、沖縄市案を策定し、4党と経済的合理性の有無の判断の協議が出来る状況にありません。
7.経済的合理性を示す沖縄市案は、財政的な面で1期任期中に策定することが出来ないこと
が確定しています。
8.前原誠司大臣も、沖縄市案が提出された時は、「経済合理性があるか、前提となる中身を厳しくチェックしたい」と発言しています。
私たちは主張します。
東門美津子氏は公約に示した通り、4党と協議し、土地利用計画の経済的合理性の有無の判断を早急に行うべきです。
そして、合理性が示せなければ、「沖縄市案策定を諦め、1区土地利用計画を断念する、埋め立て事業は中止する」、
ことを早急に表明すべきです。
国は、現在、「1区中断」ですが、公有水面埋立法上も、無期限に「中断」を継続できないことは、明らかです。国も、
沖縄市が「土地利用計画沖縄市案」を提出できない(約束の3月末から約1月半経過)のであれば、早急に
「1区中止」を表明すべきです。
国は、「新港地区東埠頭の浚渫と東部海浜開発(泡瀬埋立)事業をリンクさせない」ことを表明(3月23日)しています
から、「1区中止」表明は、新政権のマニフエスト(無駄な公共事業は中止する、コンクリートから人へ)に照らしてみれば、
すぐに出来ることです。
参考
国の泡瀬干潟埋立の目的(FTZのために東埠頭の浚渫土砂の処分場として泡瀬干潟を埋める)が破綻していることは、これまで繰り返し指摘してきましたが、「総点検 沖縄振興計画 ポスト沖振計にむけて」(琉球新報、5月3日)でも、FTZ構想の「失敗」を指摘しています。