泡瀬干潟埋立の国の事業費(浚渫工事との係わりで見てみる)
1.
泡瀬地区埋立事業(国事業)の明細(総合事務局資料)
1.
国の泡瀬干潟埋立事業費合計は、30、783、007千円(約308億円)である。
2.
その中の「仮航路・泊地浚渫」は500千㎥(50万㎥)であり、金額は、700,000千円(7億円)である。
この工事は、泡瀬埋立地の東側(西防波堤の南側)に造られる「仮航路・泊地」の工事である。
3.
泡瀬埋立に使われる「浚渫土砂」は主に、新港地区の航路・泊地の浚渫土砂である。次図はその内訳を示している。
(総合事務局資料)
1.
新港地区航路泊地の浚渫土砂は合計710万㎥である。これは、10トントラック(8㎥積載)89万台分に相当する。
2.
泡瀬地区航路泊地の浚渫土砂は「220万㎥」である。しかし、この量は、上記に示した工事費用合計の中の
「仮航路・泊地浚渫」500千㎥(50万㎥)と食い違っている。数字の誤魔化しか、杜撰な表記か、訂正されている
のか、どちらか分からない。調査中である。
次図は、浚渫土砂の採取場所、運搬ルートを示している。 (総合事務局資料)
斜線部分が浚渫場所(採取場所)である。
ところで、新港地区FTZの東埠頭の整備は、国は「多目的国際ターミナル整備事業」とよんでおり、
その事業の内訳及び実績は次のようになっている。(内閣府資料)
1.
泊地(-11.0m)(浚渫、泡瀬地区土砂処分場整備費)は、全体事業費357億円に対し、実施済み額
は、232億円(約65%)である。
2.新港地区泊地浚渫は、09年1月15日から始まったばかりであり、08年度の浚渫量は、工事予定表
によれば12.5万㎥である。これは、浚渫予定量710万㎥の僅か、約1.8%である。
(08年度浚渫土砂は予定表では12.5万㎥とあるが、公共事業チェック議員の会に示された資料では
15.5万㎥とある。どちらの数字が正しいのか、よく分からない。調査中である。)
浚渫土砂は、697.5万㎥(約98.2%)残っているのに、金額は35%しか残っていない。事業費は増大し
費用対効果は減少すると思われる。
3.
国の泡瀬干潟埋立事業費は先に示したように約308億円であるが、東埠頭建設の土砂処分費357億円
を加えると、665億円(308億円の約2.2倍)の事業費に相当すると思われる。
4.泡瀬埋立事業は「経済的合理性がない」(那覇地裁判決)のに、665億円の無駄な税金が投入されている。
平成20年度工事予定表(総合事務局資料)
1.新港地区泊地の浚渫工事は、125,000㎥とある。
平成21年度工事予定表(総合事務局資料)
1.(新港地区)泊地浚渫工事は(県・市と十分相談しながら対応)となっており、具体的な工事内容、時期を明示していない。
マスコミ(琉球新報、4月17日)は、「保留」と報道している。
2.現在、「安全上必要な護岸の補強工事」を5月20日に再開している。