民主党、「沖縄ビジョン」見直し 下に解説あり
ラムネットJの湿地ニュースの転載
http://www.okinawatimes.co.jp/article/2010-12-03_12527/
民主党変節(国民への裏切り)の経過(主に泡瀬干潟関連)
前川盛治(泡瀬干潟を守る連絡会・事務局長)解説
1.
民主党沖縄ビジョン2008
泡瀬干潟埋立事業は、特別自由貿易地域(FTZ)新港地区の浚渫(しゅんせつ)土砂の受入れ場としての事業となっており、港湾事業と共に計画を見直す必要がある。現在、FTZ 新港地区の分譲用地に立地している会社は僅か6 社で、全96 区画の内4 区画、分譲率は僅か2.1%であり、計画は頓挫している。また、干潟の保全により沖縄の海を守ることは観光振興においても不可欠の要素である。埋立事業第一期工事はすでに始まっているが、「埋立事業中止」を含めて「一期中断、二期中止」など見直す。また、今後、新規の干潟埋立ては行わない。
2.
政策インデックス2009
諫早湾干拓事業や吉野川河口堰改築事業、泡瀬干潟の干拓事業など環境負荷の大きい公共事業は、再評価による見直しや中止を徹底させます。
3.
総選挙民主党大勝利8月30日、民主党政権鳩山由紀夫内閣発足9月17日(普天間は最低でも県外移設、コンクリートから人へ、無駄な公共工事中止、八ツ場ダム中止)
4.
泡瀬干潟埋立、「1区中断・2区中止」発表(前原誠司大臣)9月18日
5.
沖縄市東門美津子市長へ、埋立見直しを意見(2009年10月3日、前原大臣東門沖縄市長と面談)。将来性があるのか、採算性はあるのか、沖縄市負担で出来る覚悟はあるのか、今後は控訴審判決を見て判断すると発言。
6.
泡瀬干潟裁判、控訴審判決(2009年10月15日、泡瀬干潟埋立事業は経済的合理性が無い、公金支出差止め)
7.
泡瀬干潟埋立、1区を正式に中断(10月末)
8.
前原大臣参議院答弁「中城湾港新港地区東埠頭浚渫と泡瀬干潟埋立をリンクさせない、沖縄市の新しい土地利用計画が提出されたら厳しく検証する」(2010年3月22日)。日本共産党・紙智子参議院議員への答弁。
9.
民主党政権・鳩山首相、日米合意、普天間基地の辺野古移設に回帰(2010年5月28日)
10. 鳩山首相、普天間・金権政治で引責辞任、菅直人内閣誕生(6月8日)。日米合意尊重、普天間・辺野古移設推進を表明。
11. 参議院選挙、民主党大敗、参議院野党多数、衆参ねじれ国会(7月11日)
12. 普天間問題、沖縄県知事選挙(11月)の結果に左右される情勢確定.
イハ洋一氏⇒普天間の即時閉鎖、辺野古移設「認めない」、なかいま弘多氏⇒県外移設、辺野古移設「認めないは言わない」
民主党政権⇒仲井真氏の当選を期待
13. 中城湾港重要港湾・重点港に復活(8月3日)、仲井真知事の要請を受け入れる。重点港は当初42港になると報道(7月30日)されたが、中城湾港が復活し43港に。
14. 東部海浜開発(泡瀬埋立)事業の新しい沖縄市案(新土地利用計画)を前原大臣が提出されたその日に承認、泡瀬干潟埋立再開を表明(8月3日)、中城湾港新港地区
東埠頭浚渫と連動
15.菅改造内閣発足(9月17日)、前原誠司氏は外相へ、馬淵澄夫国交相・沖縄担当相
16.前原前大臣・馬淵大臣への要請を行ったがなかなか実現せず、11月7日に馬淵大臣(対応末松副大臣)実現。結果⇒前原大臣の表明通り、沖縄市案を認め推進する。
17.東門美津子沖縄市長の馬淵大臣要請(対応末松副大臣)(11月12日) 結果⇒このプロジェクトは成功してもらわないといけない、事業推進を支える、と回答。
18.仲井真知事再選、民主党政権安堵。11月28日。宜野湾市長は普天間の即時閉鎖、辺野古移設「認めない」の安里猛氏(イハ洋一氏後継者)が当選。
19.民主党、沖縄ビジョン「見直し」新聞報道(12月3日)
普天間飛行場について、同ビジョンでは「県外移転の道を模索すべき」で、さらに「戦略環境の変化を踏まえて、国外移転を目指す」とされている。党本部側はこのほか、泡瀬干潟の保全など、政府との食い違いが出ているビジョン中の政策も見直したい考えだ。