日本自然保護協会が台風9号後の「泡瀬干潟海草藻場調査」

                 2011830日調査

日本自然保護協会は、2003年から毎年泡瀬干潟の「米軍通信基地まえの海草藻場」の定点調査を実施しています。調査の目的は、埋立工事が海草藻場に与える影響を調べることです。

今年は7月に実施しましたが、台風9号による埋立地護岸の破損で土砂が外海に多量に流れ出したことから、その影響を調べるため、830日、今年2度目の調査になりました。

詳細は、持ち帰った「海草標本(坪狩)」「低質」の分析をもとに、後日発表しますが、調査した開発法子さんらは、速報として次のように話しています。(下記新聞記事)

なお、調査場所は、通信基地と埋立地の間にあるクビレミドロ砂州周辺の「海草藻場」です。

 

 

新聞記事見出しは「海藻 土砂に埋没か」とありますが、正式には「海草 土砂に埋没か」です。

海藻(かいそう):ヒジキ、コンブ、イソスギナなど海で進化した藻類(褐藻、緑藻、紅藻、黄緑藻など)

海草(うみくさ):上記の記事に出てくる、マツバウミジグサ(小型海草)、リュウキュウスガモ(大型海草)など、陸から海に進化した顕花植物

 

泡瀬干潟は、小型海草(コアマモ、ウミジグサ、マツバウミジグサ、ウミヒルモなど)、大型海草(リュウキュウアマモ、ボウバアマモ、リュウキュウスガモ、ベニアマモ)などが豊かに広がる沖縄有数の海草藻場でしたが、工事の影響で海草藻場が極端に減少しています。沖縄総合事務局は、海草藻場の減少は、「工事の影響ではなく、台風の影響である」などといっています。

 沖縄は大昔から台風が毎年襲来します。しかし、それにもかかわらず、嘉陽、瀬嵩、大浦湾、辺野古、金武湾、泡瀬、中城湾などに豊かな海草藻場が発達してきました。「台風による影響」ならば、今まで沖縄近海に海草藻場が発達してきた理由をどのように説明するのでしょうか。総合事務局の言う「台風で海草藻場が減少」が正しければ、沖縄近海では、海草藻場は「消滅」してしまいます。沖縄総合事務局の「大本営発表」がそのまままかり通って「泡瀬干潟・浅海域の埋立」が進行しています。

 アセスでは「工事の影響による環境の変化が著しければ、工事を中断してその影響を調べる」となっていますが、総合事務局は、「海草藻場の減少は、工事の影響ではない」と報告し、環境監視委員会、環境保全・創造検討委員会もそれをそのまま「無批判」に受け入れ工事が進行しているのです。