平成17年(行ウ)第7・8号 泡瀬干潟埋立公金支出差止等請求事件
準備書面(18)要約
平成19年5月16日
1.浚渫土砂を埋立に利用する工事計画の概要
本件埋立は、「各区域に係る外周護岸等を既成させ、区域を閉水域とした後、隣接する新港地区の航路・泊地をポンプ浚渫船により浚渫し、浚渫船に連結した排砂管を一部海底に沈設するなど・・・埋立地まで敷設し、浚渫土砂を圧送排出して埋立地に投入する工法を採用した。」新港地区航路泊地等浚渫土砂量は710万㎥、採取場所からは長いところで約3kmを排砂管で圧送排出して、本件埋立地(人工島)に搬入することになっている。
2.新港地区航路泊地の浚渫土砂の粒度組成、工事に係る水質調査
本件アセス書では一連の埋立工事でのSSの影響は軽微であるとの予測が示されているが、浚渫予定航路の粒度組成は示されず、試料採取位置もわずか3箇所であり、粒度組成や含有物質の調査が不十分である。
3.浚渫土砂を人工島に送る「浚渫船に連結した排砂管を一部海底に沈設して、浚渫土砂を圧送排出して埋立地に投入する工法」が環境に与える影響については予測・評価されていない。排砂管が沈設される海域はヒメマツミドリイシの群生海域や砂州が含まれ、今年になりこの区域を新たにサンゴ類の補足調査地点に追加したが、影響は大きい。
4.汚濁防止膜設置の欺瞞性
埋立場所には工事中汚濁防止膜が設置されているが、これを撤去する際にシルトが周辺海域に流出する。この点がアセス書には記載されていない。汚濁防止膜の設置状況やメンテナンスも杜撰である。
5.「沈澱池」の欺瞞性
本件埋立に使用する浚渫土砂はシルトが主成分の710万㎥であり、現時点では濁り対策として沈殿池の設置がなされることになっているが、これはアセス書には記載がない。また、計画されている沈澱池は、第1期埋立工事区域86haの沈殿池としては規模があまりにも小さく不十分である。
6.浚渫土砂量
泡瀬埋立工事の目的の一つは新港地区の航路・泊地の「浚渫土砂処分場」の確保であるが、既に新港地区で埋立に使用されたにもかかわらず、泡瀬での浚渫土砂使用量は7,100,000㎥もある。このような大量の浚渫土砂が余り、しかも貴重な泡瀬をその処分場とするという計画は全く理解できない。
以 上