県工事再開に対する抗議文(061220日)

海上工事再開に抗議し、即時「中断」を求める決議

 国は、今年度の海上工事を81日から再開した。それに引き続き沖縄県は、今年度の海上護岸工事を今日(1220日)から再開するとしている。

私たちは、今年度の護岸工事、浚渫工事再開について、事業者(沖縄総合事務局・沖縄県土木建築部港湾課)に次のような工事「中断」の要請を行った。

1.        今年度の工事について、沖縄市と協議すること。

2.        沖縄市の検討委員会の結論が出るまで、工事を「中断」すること。

3.        泡瀬干潟・海域での「異常な砂の堆積」、「海草藻場の劣化」等について原因を究明するための調査を行うこと。原因が判明するまで工事を「中断」すること。

4.        絶滅危惧種等への対応については、知事意見とそれに対する事業者の見解にもとづき対応すること。

 しかし、事業者は私たちの要請を顧みず工事を強行している。

私たちは、事業者自ら作成した「アセス書」に反する埋立工事強行を糾弾し、工事「中断」を再度強く求める。以下その理由を示す。

(1)4月の沖縄市長選挙で、「埋立積極推進」の候補者が落選し、「情報を公開し精査し、市民の意見を聞き、検討委を立ち上げ検討したい」とする東門美津子市長が誕生した。今沖縄市は、検討会議の準備を進めているところであり、検討会議の結論が出るまでは、海上工事を中断すべきである。

(2)7月、台風通過後、泡瀬干潟・海域を調査したところ、干潟全域での砂の堆積、海草藻場への砂の堆積、海草藻場の劣化、ハボウキガイ等の貝類の裸地でのむき出し状態、クビレミドロ生息地での砂州の分断等が見られた。これらの現象は、過去の台風後には見られなかった。埋立事業(護岸工事、浚渫工事)の進行等によって、シルトが浮遊し、砂の堆積が変動するなど環境変化が著しいことが原因と思われる。それらの原因を究明するために、調査検討が必要である。

(3)RDBおきなわ記載の絶滅危惧種の貝の保全がなされていない。トウカイタママキ(絶滅危惧TB類)、フジイロハマグリ(絶滅危惧U類)、ウミエラ(情報不足種)などが浚渫工事予定地に生息しているが、その確認・調査もされていない。事業者が、埋め立て予定地内のみで確認している貝6種「ネコガイ、ヒメオリイレムシロ、ツヤイモ、ウミギク、ウネイチョウシラトリ、オウギカノコアサリ」の保全策も示されていない。

事業者は、アセス書において貴重種の保全についての知事意見にたいして「(貴重種等が)確認された場合には、関係機関へ報告するとともに十分調整を図り、その保全に必要な措置を適切に講じます」と約束をしていたが、それが守られていない。

(4)C護岸・D護岸の工事により、被度50%以上のガラモ場の消失が明らかだが、その保全がなされていない。

(5)新種か日本新産の可能性のある「ウミウチワ属の1種」が、埋立予定地内の北側に生息しているが、事業者はそれを確認していないし、調査もしようとしない。また、アワセカニダマシマメアゲマキ(仮称)についても、その調査・保全を要請しているが、事業者は対応していない。

(6)埋立工事区域周辺で発見され、新種として報告されていたユンタクシジミ(貝)、ヒメメナガオサガニ(カニ)が、今年、学会で新種として正式認定された。しかし、事業者は、2種を確認しておらず、保全の措置もとっていない。

 事業者はこれまで、「環境への配慮」「アセス書の約束実施」「沖縄市の要請による実施」を言ってきたが、それらが嘘であることが明らかになった。私たちは、事業者のこのような態度、工事強行を糾弾し、工事再開を直ちに止めるよう再度強く要請する。

以上決議する。

沖縄県の海上工事再開に抗議する緊急集会  20061220