沖縄県・沖縄市、上告断念。私たちは勝利した。

20091026日 泡瀬干潟を守る連絡会

 

沖縄市長は、本日、泡瀬干潟埋立裁判(泡瀬干潟埋立公金支出差止等請求控訴事件)の控訴審判決

を認め、上告を断念した。沖縄県知事も上告を断念した。

 

これにより、控訴審判決が確定し、05年からたたかわれた裁判で私たちは勝利した。

 

県知事相手の判決主文は、「県知事は、中城湾港(泡瀬地区)公有水面埋立事業・臨海部土地造成事業

に関して、本判決確定時までに支払い義務が生じたもの並びに調査費及びこれに伴う人件費を除く

一切の公金を支出し、契約を締結し、又は債務その他の義務を負担してはならない。」である。

沖縄市長相手の判決主文は、「沖縄市東部海浜開発事業に関し、本判決確定時までに支払い義務が生じたもの

並びに調査費及びこれに伴う人件費を除く一切の公金を支出し、契約を締結し、又は債務その他の義務を負担し

てはならない。」である。

 

沖縄県は、現在、客船埠頭造成、人工海浜突堤築造工事を行っているが、これが中止される。

そして、今後の埋立工事のための支出が一切出来なくなり、沖縄市と一緒に進めているリゾート地造りは出来なく

なった。

沖縄市は、現在、埋立事業そのものには公金を支出していないので、直接的な支出差止めはないが、埋立てられた

土地を購入し、インフラ整備をし、リゾート地をつくる事業は出来ない。

 

この件に関し、マスコミは「泡瀬埋め立て推進(沖縄タイムス)」とか「泡瀬埋め立て継続(琉球新報)」とかの見出しで

報道しているが、これは、判決の本質(埋立事業に経済的合理性はない、公金支出差止め)をとらえてなく、

沖縄県知事・沖縄市長の願望を伝えたものになっている。

 

判決はたしかに「土地利用計画の見直し、変更許可を求めるための調査費及びこれに伴う人件費」の支出を「違法とはいえない」

としている。しかしこれは、埋立事業に係わるものを認めたのではない。土地利用計画見直しのための支出は違法とはいえない、

としており、これが認められたからといって「埋め立て事業が継続・推進できる」というものではない。事業が推進できるのは、

計画が確定し、様々な手続きを経て、見直しが認められた数年後の事であり、また、認められない事もあり、現時点で「埋立推進・継続」

できるか予測できない。控訴審判決でも「新たな土地利用計画に経済的合理性があるか否かについては、従前の土地利用計画に対して

加えられた批判を踏まえて、相当程度に手堅い検証を必要とする」と指摘している。また、現政権の国交相・沖縄担当相が「採算性がある

のか」「ペイできないときは沖縄市が負担できるのか」と発言し、「1期中断」については、控訴審判決をみて判断するとしていることから

見ても、沖縄市長・沖縄県知事の「埋め立て事業継続・推進」が出来るのかどうか、極めて困難であると予想される。

 

このような状況の中で、「土地利用計画見直し推進」を表明し「埋立事業継続」を望んでいる沖縄市長に、私たちは強く抗議し、事業中止

を強く求めていく。

 

いずれにしても、私たち(元原告、住民側)の勝訴(勝利)、沖縄市長・沖縄県知事の敗訴は確定した。

 

今後は、「埋立事業中止本格確定」を求め運動を強化する。そして一部破壊された泡瀬干潟再生のために奮闘しなければならない。そして、

国・県・市に護岸を早急に撤去し、1期工事区域の保全を図るように強く求める。